トモダチ

昨日はちょっぴりよい事があった

そんな事もあって、昨夜の食卓には珍しく缶ビールまでついた

久しぶりのビールはかなりこたえる

ただでさえ、うるさがられて我家に相手にされていない僕。。。

そんな僕に酒が入ると、一層饒舌になってしまうのは自然の摂理だ


チビッコ達がいつもより早く自分達の部屋に退散したのは覚えている

風呂上りの暴君ママから『早く風呂入りな』と怒声を浴びたのも覚えている

話す相手もなくコタツで独り、報道ステーションを見たのも覚えている

ただ・・・その先が・・・記憶にない



気がつけば朝、ドンキングばりの寝癖のまま僕は洗面で歯を磨いていた

その横で洗濯をしている暴君ママが不敵な笑みを浮かべながらこう言った

『よかったね。トノ。いい話し相手が出来て・・・』

はて？

記憶がないゾーンで僕は一体何をやらかしたのだろう・・・

古舘伊知郎に悪態をついたか？膳場貴子アナに求愛でもしたか？

思い出せず困惑した表情の僕に彼女はこう続けた

『夕べ楽しそうに話してたじゃん・・・友達でしょ・・・あいつ。。。』

そう言って左手人差し指であいつを指した

そ

そ

そう言えば・・・

耳元で囁かれた気がする。。。とっても優しい声で。。。